
広島といえば、原爆ドーム(Atomic Bomb Dome)
修学旅行で行ったことがある、もしくはこれから行ってみたいという方も多いのではないでしょうか。
「原爆ドームは、元々どんな建物だったんだろう?」
「原爆ドームの周辺には、何があるんだろう?」
そんな方に向けて、写真を紹介しながらわかりやすくまとめてみました。
写真を多く掲載しているので、下見やロケハン代わりにもなると思います。
原爆ドームはもともと〇〇だった

1915年、広島県広島市中区大手町に、県産品の国内販路をいっそう拡大するための拠点として広島県物産陳列館が建てられました。
のちの原爆ドームです。
一部鉄骨を使用したレンガ造りの3階建。
チェコの建築家、ヤン・レツル(Jan Letzel)が設計をにない、当時としては革新的な西洋風の建築だったそうです。
地元広島の物産を扱い、時には美術展覧会や博覧会が開かれる、最先端技術や情報が集まる場所。
当時の人々にとっても、広島を代表するスポットだったのではないでしょうか。
広島県物産陳列館は、その後広島県立商品陳列所、広島県産業奨励館と呼び名を変え、戦争末期の1944年からは内務省中国四国土木出張所、広島県地方木材株式会社など官公庁等の事務所として使用されていました。
そして1945年8月6日 広島にウラン型原子爆弾「リトルボーイ」が投下。
原子爆弾は、原爆ドームから南東160m、上空600mの位置で炸裂しました。
凄まじい爆風と熱線が産業奨励館を襲い、建物の中にいた人々は、即死。
剥き出しになった鉄骨、焼け焦げ、砕け散った壁。

この場所に立つと、あの日の衝撃の凄まじさと恐怖を、まざまざと感じます。
衝撃波の方向がほぼ真上からきたこと、窓が多かったため、そこから爆風が吹き抜けたこと、構造材が銅板だったなどの理由から、建物が残ったと言われています。
原爆ドームが世界遺産になるまで

戦後、広島の復興が進む中で、原爆ドームの取り壊しも議論されたそうです。
しかし、1949年に恒久の平和を実現しようとする理想の象徴として平和記念公園構想が本格化すると、原爆ドームの取り壊しは保留されます。
その後、平和記念公園が完成すると、原子爆弾の悲惨さを示すシンボルとなりました。
1966年に広島市議が永久保存することを決起。
1996年に世界遺産に登録されました。
世界遺産に登録されるためには、ユネスコが定める10の項目のうち1つ以上満たしている必要があります。
原爆ドームが満たした登録基準はⅵ
顕著な普遍的価値を有する出来事(行事)、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、文化的作品と直接または、実質的関連性がある(この基準は他の基準と併用が望ましい)
ユネスコの世界遺産登録基準
ⅵだけで登録されるのは例外的な措置だそうです。
後世への戒めとし、この悲劇を世界の人々が心に刻まなければならない「負の遺産」と呼ばれています。

原爆ドームのすぐ近く おりづるタワー
2016年9月に開業したおりづるタワー。
原爆ドーム前駅を降りてすぐのところ。原爆ドームから目と鼻の先にあります。

妻が2018年に訪れ、とてもよかったとのこと。
今回の夫婦旅行では時間がなく訪問できませんでした。
この建物は3階から11階はオフィスフロアですが、1階は物産館、12階にはおりづる広場、13階の屋上展望台「ひろしまの丘」があります。
1階は誰でも入ることが可能ですが、12階13階はチケット入場制になっています。
大人1700円、中・高校生900円、小学生600円、幼児(4歳以上)400円。
13階の屋上展望台では晴れた日には、宮島の弥山まで見えるそうです。
とても開放的で、なんとルーフトップバー&カフェもあるんです。
おりづるタワーの東側には9層のらせん状のスロープで、1Fから屋上展望台までを散歩気分で歩いて上り下りできる「散歩坂」というエリアがあります。
上から下までの長さ(歩行距離)は約450m。
壁一面ガラス張りのスロープは景色を楽しみながら、登っていくことができます。
もちろん1Fと屋上展望台の移動についてはエレベーターの利用も可能です。
また、スパイラルスロープの中央部にはくるくると回りながら滑り下りられるすべり台「くるくるくーる」というものが!
なんと滑り台をすべって、階下へと降りられるんです!
屋上展望台を楽しんだ後は、滑り台で下層階へ、エンターテイメント性もバッチリの施設です。
ただ、ヘルメットやプロテクターをつける必要があるみたいなので、髪型が崩れる…という方はダメかも。
怪我も自己責任だそうですので、十分注意して利用してくださいね。
12階のおりづる広場では、おりづるタワー専用の折紙で折ったおりづるを「おりづるの壁」に投入することができます。一枚100円で購入できます。集まったお金は原爆ドーム保存基金等に寄付されているそうです。
開館から6年が経ち、高さおよそ55メートルのビルの壁面に多くの折り鶴が折り重なっていました。
世界中から集まる平和への想い、祈り。
それらが積み重なり「おりづるの壁」は完成するというコンセプト。素敵です。
平和記念公園
原爆の子の像

2歳で被爆し、亡くなった佐々木禎子さんと、原爆で亡くなった多くの子どもの霊をなぐさめ、世界に平和を呼びかける像です。
そばには、世界中から届けられたおりづるが捧げられています。
平和の灯

手のひらのような形をした台座。
水を求めてやまなかった被爆者の霊を慰め、核兵器の廃絶と世界の平和を願っています。
火は、「核兵器が地球上から姿を消す日まで」燃やし続けています。
原爆死没者慰霊碑

原爆死没者慰霊碑は、アーチ型の形をしています。
その向こう側には原爆ドームが見え、原爆ドームに屋根がかかっているように見えます。
この慰霊碑には、原爆で亡くなった霊を雨露から守るという意味が込められているそう。
碑文には「安らかに眠って下さい 過ちは 繰り返しませぬから」と刻まれています。
チェ・ゲバラ、ゴルバチョフ、ローマ法王ヨハネ・パウロ2世、マザー・ダライ・ラマ14世、テレサ、レッド・ツェッペリン、バラク・オバマといった様々な指導者や偉人、そして多くの人々がこの地を訪れてきました。
2023年には広島でG7が開かれるということで、世界の注目が集まることと思います。
私たちも、原爆死没者慰霊碑で静かに手を合わせました。
広島平和記念館

入場料金は、大人200円、高校生100円、中学生以下無料。
2019年にリニューアルし、被爆者の遺品や、被爆の惨状を写した写真などが展示されています。
被爆者一人一人の顔がよく思い浮かぶ展示だったので、より原爆の恐怖と、被害に遭われた人の無念が伝わってきて、本当に胸がいっぱいになりました。

原爆ドーム周辺でお散歩も
原爆ドームの前には、元安川が流れ、晴れた日には散歩コースとしてもオススメです。

平和記念公園からも近いパン屋さん「粉こから」

甘いタルト系やサンドイッチ類まで、その時の気分に応じて選べる幅が広いです。
さらに、サイズ感も小さいものも多く、いろいろなパンをちょっとずつ試せるのもいい!
朝も7時から開店しているので、お散歩がてらパンを調達して…というのも良きかと。
この「粉こから」を始め、広島のグルメについては「食べなきゃ損!?広島駅のエキナカグルメを堪能する!」にて詳しく解説しています。
原爆ドームへのアクセス

JR広島駅から電車で向かう場合
- JR広島駅の南口に、広島電鉄の広島駅があります。
- 広島駅で以下の電車に乗り、原爆ドーム前駅へ。約15分で着きます。
- 2号線
「広電宮島口」行き
「広電西広島」行き - 6号線
「江波」行き
- 料金は切符だと190円、ICカードだと180円で乗れます。広島電鉄は後払い制です。
まとめ 世界遺産 原爆ドームに行こう!
昔から、広島を代表するスポットであった広島県産業奨励館。
その建物は、太平洋戦争中のアメリカ軍による原子爆弾投下によって破壊され、戦後、この悲劇を忘れてはならないという人々の思いによって残され、原爆ドームと呼ばれるようになりました。
この地に立つと、改めて原爆の破壊力の凄まじさと、失われてしまった命の重さを感じました。
広島駅からも電車で15分と近く、街中にある原爆ドームの近くには、物産館や展望台があるおりづるタワーもあります。
また、お散歩コースとしても気持ちの良い空間が広がっていて、粉ならでパンを買って散歩というのも良いかもしれません。
みなさまも広島へ旅行された際は、是非、足をお運びください。

